名監督

 バスケットボールのワールドカップが盛り上がっていますね。昨日のベネズエラ戦も見事な逆転で、にわか応援団の私も興奮させてもらいました。バスケットはずぶの素人ですが、開催が6月に訪れた沖縄アリーナであることも身近に感じているので、明日のカーボベルデ線も応援したいと思っています。

 この男子バスケのトム・ホーバス監督は、女子バスケを東京オリンピックで銀メダルに導いたことで有名な監督です。選手時代に日本で過ごしておられ流暢な日本語を話されます。東京オリンピックの翌年には、男子バスケの監督に就任されました。そしてこの結果を出されているのですから、彼の指導力は凄いのではと思ってしまいます。テレビの映像で選手に話しかける彼の姿を見ますが、一つ間違えばハラスメントと言われてしまうかもしれないような、激しい言葉で指示を出しておられたりもします。でもそうはならず、選手たちは彼の声に叱咤激励され、自己最高のパフォーマンスを発揮し、チームとしても結果を出しているのですから、言葉の奥にあるメッセージが届いているのでしょう。簡単に言ってしまえば、信頼関係とかいうことになるのでしょうが、そんな一言では言い尽くせないものだと思います。

 夏の甲子園では、決勝戦を戦った慶応と仙台育英の監督も話題を呼びました。私は2人の息子たちの影響もあって、高校野球が大好きです。自分は経験しなかった運動部の「これが青春だ!!」というものを味わえますし、何よりも1つの事に集中する若者の姿がとても魅力的です。

 何かに熱中している若者たちは、指導者の影響を大人以上に受けやすいと思います。だから、指導者の果たす役割はとても大きいと思うのです。そういう意味では、高校野球の頂点である決勝戦を戦ったチームの監督が、お二人とも魅力的な方(個人的に知っているわけではないですが)であることは、本当に私自身がホッとした気分になります。
 須江監督の「青春は密」「人生は敗者復活」「僕の耳には皆さん(仙台育英側)の応援の方が凄かった」などや、森林監督の「前を向いていこう」「この経験を人生最高の思い出にしないでくれ」「皆さんの応援や仙台育英の選手たちがいたから、選手たちが素晴らしい力が出せた」などの名言を聞く度に、お二人が人を信じ大切にし、寄り添うことができる人だと感じます。こういう方たちと共に戦えた選手たちは、きっとこれからもこの経験を活かし、スポーツだけでなく人生そのもので素敵な時間を積み重ねていくのではないかと思うのです。

私にも何かを理由にしてではなく、私そのものを本当に大切にしてくださった恩師がいます。もう亡くなって何年も経ちますが、今もしっかり私と共にいてくれます。私の生きる力になってくれています。そのうえ、きっと直接でなくても、私の周りにいる人にも、力を与えてくれていると信じています。そのことを感じてもらえるように、私が周りの人と共に生きることが、私が生きている意味の一つだとも考えています。

須江監督、森林監督、トム・ホーバス監督は、私の心を少しピリッとさせてくれる存在です。その存在を最高のパフォーマンスで教えてくれる、選手の皆さんにも感謝の気持ちでいます。もちろん最高のパフォーマンスを見せてくださっていることにもです。ルールもちゃんと知らないスポーツでも、私は夫に呆れられるぐらいムキになって、楽しんで応援することができる人ですから。人を信じる力、人と共にいる喜び、自分自身もそこにいていいという思い、こういうものをどう身につけていくか。人間関係を学ぶことに関わっている私には、今も大きなテーマです。実際に自分がそういう体験をしたことが無いと、このことを実感をもって学ぶことは難しいかもしれないと思うことも多いです。

でも、そんな風に思ってしまうのではなく、何とか素晴らしい監督たちを見習って、私自身が出会う人たちに「自分は何物にも代えがたい存在」なのだと思う瞬間をもってもらえる存在でいられるように、もうしばらく頑張ります。スポーツはその様子を楽しむだけでなく、色々なことに気づかせてもらえます。明日も男子バスケを思いっきり応援しましょう。めざせパリオリンピック!!