ノーベル文学賞

先週、3ヶ月ぶりにSeedsの定例会を行いました。コロナ禍の中、当面毎月の例会を3ヶ月毎に開催することになり、文献も3章ずつまとめてやってみることにしたところ、前後のつながりもわかるなど、メリットも多いことを発見しました。しっかりやった感もありました。

そんな中、私の担当した中に、ノーベル文学賞を受賞したサミュエル・ベケット氏(1906-1985/アイルランドダブリン出身)が紹介されていました。イギリスの精神科医であるウィルフレッド・R・ビオン氏に、2年間治療を受けていました。ビオンは精神科医として駆け出しの頃で、ベケット27歳の頃でした。2人が出会い、治療という行為の中で生み出された感慨や経験が、その後の職業観・人間観に影響があったのではないかと記されていました。

人生を積み重ねていく中で、様々な経験はその人の生き方に大きく影響すると言われています。人生での様々な経験、それらは一つ一つに物語があって、本を通して共感できたり、気づくことができるのは感慨深いものがあります。

さて、今年もノーベル賞の受賞のニュースがあり、丁度文献を読んでいた時と重なっていて、ノーベル文学賞を受賞したのは、だれだろうかと興味を持っていました。朝日新聞の天声人語にもノーベル文学賞を受賞した米詩人ルイーズ・グリュックさんのことが紹介されていましたが、ネットでもたくさんの書き込みや紹介がありました。

You Tubu では「Telescope 望遠鏡」というタイトルの朗読がアップされています。

英語の理解が今ひとつの私でも、詩の持つ美しい旋律が心地よく聞こえてきます。日本語の訳詞からは、何かしら忘れてしまっている感性を呼び起こしてくれます。不思議な力が詩にはあるんですね・・・。

ノーベル文学賞というと、長編小説などの文学作家というイメージがあるのですが、米国の作家の受賞はボブディランもしかり、今回のグリュックさんも女性詩人だということで、この受賞も今の時代にふさわしい感じがしました。

Seedsの今月の文献から、関心がノーベル文学賞に向いてしまいましたが、Seedsでは、活動を始めた当初から文献講読を続けています。そのおかげもあり、自分では中々手にしない内容の本に出会えるのも魅力です。そこから、様々な雑感を皆で共有したり、共感できるのもその魅力!

これからも、まだまだ知らない本に出会っていきたいものです。