・・・のはずなのに

今年の梅雨は長ったですね。やっと梅雨明けです。

突然ですが、私は生粋の名古屋っ子です。生家の家紋は「織田木瓜」。きっと代々尾張に住んでいたのではないかと思っています。私にとっての日本語は名古屋弁ですから、叱られる時も「ばか」でも「あほう」でもなく、「たわけ!」が実感できます。まだ10代の短大生の時に、大学の先生に「御無礼しました。」と言って大層驚かれた経験があります。名古屋人ではないその先生は、若い女性が武士の使うような言葉をサラッと言うのが不思議だったようです。何年もそのことを笑い話にされていました。私にとっては幼い時から躾けられたご挨拶ですから、何がそんなに可笑しいのか分かりませんでした。

だからと言っては何ですが、名古屋が好きです。若い時には巨大な田舎と言われ、タモリさんのおかげで名古屋弁を笑われると、ちょっと嫌だなとも思いましたが、今はそれも名古屋の特徴と思っています(最近は言われることもなくなっていますが)。言葉、食べ物、立地、産業、文化など、どれも私には馴染みが強いからか丁度よく思えます。

今の名古屋は「名古屋めし」が有名です。赤みそを中心にしたものが代表格ですが、うなぎ、天むす、手羽先、鉄板スパ、鬼まんじゅうetc、何でも美味しいと思っています。とりわけ名古屋めしと言われるようなものではなくても、たこ焼きやお好み焼きの焼き方のようなちょっとしたことでも、名古屋風が私は好きなのです。

でもたった1つ好みに合わないものがあります。冷やし中華にマヨネーズをかけることです。冷やし中華もマヨネーズも嫌いではありません。普通です。今日の昼食にもいただきましたが、夫はマヨネーズをかけて、私はマヨネーズをかけずにいただきました。理由は自分でもよく分かりませんが、私はどちらかというとさっぱり系が好きなので、酢のきいたさっぱりした冷やし中華が好みに合っているのでしょうか。

このことだけは生粋の名古屋っ子のはずなのにと思ってしまいます。私は周りから名古屋人の代表格(ちょっと大袈裟)のように言われることが多いので、ちょっと悔しい感じさえしますが仕方ありません。どうも冷やし中華にマヨネーズをかけるのを広めたのは、寿がきやのようです。寿がきのラーメンやクリームぜんざいは好きですが、冷やし中華のマヨネーズについては納得がいきません。どうでもいいことですけどね。

皆さんにもありますか?「・・・のはずなのに」というものが。