高みを追求する楽しみ
みなさんは、何かに打ち込んでいらっしゃいますか?好きで始めたこと。いわゆる趣味であったり、生きがいであったり、それが仕事でもある方もあるでしょう。
タイトルからは、本格的な「○○道」みたいなこと、華道とか、茶道とかを想像した方もあるかと思いますが、なんだっていいんです。好きで、打ち込みたくて、できればそのことに24時間注意を向けていてもOKで、それに取り組む中で、自分の変化や、ちょっとした成長を感じられたり、自分の感覚が研ぎ澄まされたり、続けていると、これまで見えなかったものが、見えるようになったりするようなことです。
私の打ち込んでいるものに、ゴルフがあります。もう始めてから14年になります。月に1度か2度のラウンドをコンスタントに続けているだけで、とくにレッスンに通っているわけでもないのですが、自分のスイングに向き合って、練習場であれこれ工夫してみたり、テレビのレッスン番組や、女子ゴルフの試合を見て参考にしたり、好奇心のおもむくまま、自分のゴルフにプラスになりそうなことを、試してみたり、取り入れたり、変えたり・・・
技術的なものは、勿論ですが、メンタルの弱さも、ラウンドをしながら痛感します。うまくいかないときに、落ち込んだ気持ちを切り替えることが下手なところや、あきらめがはやく粘りがないところ。我慢の足りなさなどなど・・・
そういう自分に、毎回向き合いながら、なかなか満足いくことがないのですが、10回に1回でも、うれしい結果が待っていたり、今までで一番と思えるプレイができたときなどは、飛びあがるほどうれしいと感じます。
大自然の中、ちっぽけな自分が、思い切りからだを使って、あれこれ考えたり迷ったり、マネージメントもしながら、一打一打に集中して自分の持てる力を最大限出そうとして、失敗もありながら、後悔もしながら、我慢して、18ホールを回り切ることを続け、同伴競技者と一緒に回るのです。
ここ数年は、自分の身体の調子とも付き合っています。膝を故障してひどいときは、歩くのもままならない状態でしたが、今は、ストレッチやヨガのおかげか少し違和感が残る程度で、練習やラウンドには問題ないくらいになっています。
これまで自分には、無理だと思っていたことが、偶然なのか、うまくできることがあると、なんとも言えない気持ちになります。「楽しいなぁ」と感じる瞬間です。同伴のメンバーからもナイスの声がかかるときは、とびきりの笑顔になります。これほど、1打ごとに感情の起伏の激しい競技もなかなかないと思うのですが。
話がそれましたが、どんなことでもいいので「もっとうまくなりたい」「もっといいものを」と高みを目指したいことがあるのは、幸せだなと思います。
日常生活の中で、人との関係の中で、自分の弱さや至らなさに気づいて落ち込んだり、ぐじぐじと後悔したりすることがあります。でも、自分はまだまだ未熟な存在、失敗しても、今よりも少しでも高みを目指していくことで、いいこともあるし、一緒に喜びを分かち合えることもあると、打ち込んでいることに重ね合わせれば、自分を許せたり、気を取り直して、また、はじめようと思えたり、できそうな気がします。
どんなことも、高みにゴールはありません。
今より、よりよく を追求し続けることしか、できません。
「今日は、うまくいかなかったけれど、つぎは、ここをこうしてみよう。」
手応えを感じられる瞬間を、もっともっと楽しみたいと思っています。