子守り

3月は、2人めの孫の誕生を首を長くして待つという落ち着かない一か月でした。
妊婦の検診に毎週のように付き合い、上の孫の相手をして、無事に産まれてくることを
願い祈っていました。
おかげさまで、長い陣痛の先に、大きな女の子を授かり、ほっとしました。
お嫁さんも大変なお産、お疲れ様でした。
母子の入院中は、上の子を見るのが私の役目で、2歳4か月の孫とふたりきりで、
1週間の間、日中を過ごすというのは、楽しみな経験でした。
自分の子育ての時とは違って、思い切りこの孫との関りを楽しもうという気持ちで臨んだせいか、
ずっとそばに居て、関わることができたのは、私自身にも気づきや発見がありました。
たどたどしい言葉で話しかけ、意思表示をしっかりして、ちょっとした自然の中での発見に目を輝かせ、
坂道や段差で思い切り体を使って、遊びながら動き回り、自分の世界を広げていくのがうれしい時期です。
一緒に居て、そのエネルギーをもらい、少しずつ、できることが増えていくのに
立ち会う喜びを、分かち合うこともできました。
熱中して遊ぶこと、ちょっと怖いことが、できるようになる達成感、自分でやろうとする意志、
興味のあるものを、何度も何度も見たがること。納得いくまで、何度も何度も。
嬉しいこと、楽しいことを、何度も何度もやることで、自分のものにしていく過程を目の当たりにして、
成長のすばらしさを、改めて感じることもできました。
そんなことをお嫁さんと話していて、「初めての子育ての時はそんな余裕はなかったなぁ。
これは、孫だからこそできたこと。」と言っている自分に気づきました。
体験学習の循環過程で言えば、必死で育てている時とは違って、2歳児のそばにいて一緒に過ごす、ひとつひとつのことも
(期間限定ということもあり)少し、ゆったりと、みて、かんじて、かんがえ、こうかなとまたやってみる。
たっぷりとそんなことができたのかなと思います。
孫と仲良くなるという、なによりの報酬を得られて、肉体的な疲労はありつつも、
いい体験になりました。
人間はいくつになっても、成長できるはず。普段から、そう思っているのだから、衰えを憂うのではなく、
孫たちに影響を受けて、少しでも新しいことを獲得していける、行こうとする自分でありたいものと、感じました。
まだ、当分、親のこと、孫のこと、家族をめぐることで、私の出番が多くあるようなので、
なるべくそれに付き合いながら、私自身も成長していけたらいいなと思います。