私の夏休み
お盆休みも今日で終了です。
私の住む多治見は7月盆なので、お盆休みといわれてもあまりピンときません。
それに、うちは特に行かねばならない場所もないので、のんびり、ぼんやり、なんとなく過ごしました。
今日は、美濃焼の人間国宝の荒川豊蔵資料館に行ってきました。
テレビでたまたま企画展示をしているのを知ったからです。
それと、先月、遠方の友人が来たとき、美濃焼をうまく紹介できなかった悔いがあり、
もう少しいろいろ知りたいという思いがあって、足を運びました。
学芸員の方がいろいろお話してくださるのを聞き、興味深く展示を見ました。
作品の数は少なかったのですが、どれにも力強さと風格があり、魅了されました。
荒川豊蔵は特に師をもたずに独学で美濃焼を学び、道をきわめたようです。
ただ、若い頃京都で魯山人と出会い、交流を深めたことが大きな影響を与えているようですが、
美濃の山に眠る桃山時代の陶片を手本に、美濃焼(志野、黄瀬戸、織部焼の総称)を作ってきたということのようです。
温故知新を体現した生き方だったのかなと思いました
また、学芸員の方が、過去の美濃焼の名品とされるものと同じレベルのものが作れる人は
「現代の名工」で、「人間国宝」は、さらにその人ならではの独自の作品が作られていることと、
弟子を育てていることに違いがあるといっていました。
職人とアーティストの違いのようなものでしょうか。
今まで、明確な違いを認識していなかったので、なるほどなと思いました。
資料館は可児市の久々利という地にあり、そこは豊蔵の使った登り窯のあった場所で、
真夏の昼間とは思えないほど、静かで涼しい山中でした。
遠方からの友人を連れていくにはアクセスが悪く地味な場所ですが、
美濃焼の魅力を紹介するには、「百聞は一見に如かず」になりえたなと、思いました。