経験を生かす
先週、子育てネットワーカーさんの研修に行ってきました。
ネットワーカーのみなさんは、子育ての経験を生かして、
今まさに子育て中の若い方のちからになろうと活動されています。
私も長く親をやってきて、このあとはもしかしたら孫ができて
息子たちの役に立てることができるかなと思ったり、
近所の若いお母さんと話したりすることがあって、
小さな困りごとを聞いたりするとき、
「私はこんなふうにやったよ」と答えたりすることがあります。
私の子育ての経験を生かすとはどういうことなのだろうと、
この研修をいただいたことをきっかけに考えてみました。
確かに今から考えると楽しい豊かな時間でした。
でもその最中にいるときは、いらいらしたり、あせったり、自己嫌悪に陥ったり
決して楽しいとは言えない時間を過ごしました。
「今思うと」ということと、「あの時感じていたもの」はすでに違っているなと気づきました。
子育ての体験が自分の中で何度も思い出され、とらえなおされていくうちに
過去の経験となったものから「子育てとはこういったもの、こうするといいのではないか」と
自分の考えをもっていることに気づきます。
そうしたことから得た知恵やスキルは生かすことができるかもしれないと思います。
でも一方で、周りの環境はひとそれぞれだし、目まぐるしく変わる世の中のありように
ほんの少し前とはいえ、自分の経験が果たして役立つのかと思えたりします。
「小学校から英語」と言っているのを聞くと、
「どうやって英語にとりくんだらいいのやら、私の時はちがっていてよかったわ」と思ってしまいます。
ただ、経験になっていく原点の体験、
苦しかった、しんどかった、こんな時は楽しかったという気持ちは
子育てを経験したからこそ分かる気持ちで、
だからこそ若い方の「今、まさに子育て体験中」に大いに共感できる強みかなと思います。
こうして考えると、経験を生かすって、
対人関係の中では案外難しいことなんだなと思いました。