庭掃除とべっぴんさん
早朝、庭掃除をしてみた。
昨日の雨が上がって、枯葉や砂どろがあちこちに散らばっているので、
ゴミ出しに出たついでに、箒でかき集めることにした。
聞こえてくるのは、箒を履く音だけ。
気持ちもだんだん無心になってきて、
寒いと感じていた顔や手もいつの間にかポアポカと
温かくなってきた。
この気持ちよさは何だろう・・・、
そんなことを思いながら、外気に触れて朝の空気を吸う、
ただそれだけのことだけど、私も自然界の生き物なんだ、ということを
しみじみと思った。
最近の私は、職場に着くと、待ってましたとばかりにパソコンに向かって、
仕事をしてあっという間に時間が過ぎてしまう。
多分、私のこなせる仕事量ギリギリなのかもしれないけれど、
いつも次の仕事、次の仕事・・・と、仕事の海を泳ぐ魚かしら。
頭は考えて、動いて、フル回転だけれど、その頭とは真逆に、自分のからだが何だか
鈍感になっていくようで、ちょっとマズイ!と思う。
思えるだけまとも、だけれど、時々、Stop! というサインを自分に言い聞かせている自分。
だから、今朝のような、どってことないけれど、自然の中でのちょっとした体験は、とっても嬉しい。
からだがすごくうれしがっていて、野菜ジュースをぐいっ!と飲み干したみたい。
実は、一昨日、Seedsの定例会で、私はノンバーバル実習を一つ準備してメンバーに試してもらった。
「ひとときの対話」形式の冊子を2人のメンバーで無言で進めていく、というものを用意したのだが、
これが散々だった。
「ワクワクしてきました。それを表してみよう・・・」
めくったカードにそんなふうに書いたので、
頭で「ワクワクするってどんなこと?」と考え、それを自分が相手に表すのは、とても不自然だよ
と、どのメンバーからも言われてしまった。
今朝、私が味わったしみじみと気持ちがいい・・・と思えたのは、「箒で庭を履く」という体験があったから。
空気が気持ちいいな・・・、体がほぐれてきたみたい、箒の音がサッ、サッ、と聞こえて心地よい、
そのような気づきと共に、私は、ノンバーバールは表出として、穏やかな顔の表情だったり、からだの動きがリスミカルになっていたり、楽しそうに見えたり、という表出があったにちがいない。
実習の手直し、これもSeedsでは、よくあること。
お試しをして、クリティークを経て、一皮、二皮むかれて磨かれていく。
今回の実習も「べっぴんさん」になれるように、手直しをしなくては。
そして、早起きできたら朝の庭掃除、これもやってみよう。