今月のBook

昨日、芥川賞、直木賞の発表がありました。
今回の直木賞候補には南山短大人間関係科9期生の大島真寿美さんがなっておられました。
大島さんの作家としてのお名前はしっていましたが、まさかニンカン出身とは知らなくて、
それを聞くと俄然注目してしまいました。
残念ながら今回は受賞されませんでしたが、
売れっ子作家の称号である直木賞に推されている、それだけですごいです。
そして、お知り合いでもないのに同じ短大の出身の方というだけで、
なぜかこちらも誇らしげな気分になるのはなんなのでしょうか。
でもなんか勝手にうれしいです。
今年のお正月休み、私は前から読みたかった本やら、表紙が美しいという理由で手に取った本を何冊か読んで過ごしました。
どの本も楽しめるものばかりでしたが、
その中でも特に、北村薫の最新作「八月の六日間」は、心温まる気持ちのよい小説でした。
「八月の六日間」の主人公は、編集部に属するアラフォー独身の女性で、
失恋や仕事のストレスで心すりへらしていたころ、
友人の「明日、一緒に山歩きしない?」の一言にのって山歩きを始めました。
その後本格的に山登りをはじめ、あちこちに出かけていきます。
主人公の山登りそのものの体験、山で出会う人との関わりの体験、
その体験の中で何を感じているかや、山歩きをしながらあれやこれやと内省することが細かに書かれています。
そして、同時に変化していく主人公の日常の環境も描かれ、時制や場所をあちこちさせながら、
すり減らした心を満タンにしていく過程が描かれた内容です。
主人公が、毎回山にもっていく持ち物が事細かに書かれていて、その中に必ず文庫本がありました。
私は本についての北村薫さんの取り上げ方に関心があって、そこはとくにおもしろく読みました。
山好き女子の皆様には特にお勧めですし、山はあまりという方でも共感のポイントがたくさんあって、お勧めです。
次は大島真寿美さんの本を読んでみようと思います。

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