兄弟
毎年、お盆とお正月の年に2回は、親族が集まって会食をすることにしている。
数年前からは、実家での会食から、お店を予約しての形になっているが
今年も、先日老親を囲んで総勢10人で会食をした。
ちょっと最近新聞で話題になっていた系列で、しゃぶしゃぶ会席を予約してあって、
最初の飲み物が出てきたところで、車で帰るのでノンアルコールビールを頼んだ
長男が、「これちょっとぬるくないか?」とボソッとつぶやいた。
順々に運ばれてくる飲み物はいろいろで、ノンアルを頼んだのは他には、次男。
次男のが運ばれてくるまでに、少し時間があったのだが、
次男が口をつけたときに、長男が「冷えてるか?」ときく。
「いや、ぬるい」
「常温だよね」と長男。
すかさず、次男が呼び出しボタンを押した。
「これ、冷えてないよ」
単刀直入に、さらりと言ってのけ、係の人は恐縮して
すぐに冷え冷えのノンアルを持ってきてくれた。
長男に、「自分でいわずに弟に言わせたの?」
というと、「いや、本当にそうか、確かめてからとおもって」という。
なんとなく、子供のころ兄弟で一緒に遊んでいた頃から、こんなかんじだったなぁと
ちょっと面白い気がした。
今は、別々に暮らして、ほとんど話す機会もないけれど兄弟は兄弟の関係なんだなと。
それを間で見ていた姪が、「裏でどういわれてるかな?」
「クレーム客はやっぱり嫌だしね。」と、つい半年前まで飲食店で
アルバイトをしていた経験から、その様子を見ていた。
彼女も今はOLとして、職場での悩みもある様子。
社会人になって大人っぽく綺麗になった姪と、鍋をつつきながら
子供のころの彼らを思い出して、年月を感じてしまった。
おそらく、子供たちも、夫や弟の体型や髪をみて、年月を感じているだろうけど。