チームワーク

職場の人間関係に悩む人は多いと聞く。
なんだか、うまくいっていない。
自分だけ浮いているような気がする。
露骨な仲間外れにあっている。
そうでなくとも、どうも、上司とうまが合わない。
他の人とはいいのに、Aさんだけは苦手だ。
そんなことを感じることも、時にはあるかもしれない。
普通は、自分がそうかんじると、相手や周りが何かおかしいのではないかと
考えがちになる。何か原因があるはずだ。
自分のふるまいに原因があるのか、言動がだれかの気に障ったのか。
疑心暗鬼にもなりがちだ。
誰も信じられない。陰で何を言われているかわからない。
自分が当事者ではなくとも、人のことであっても、いろいろ
言われている人のことを耳にするだけで、いい気持ちはしない。
自分は認められていない、受け入れられてはいないと感じると、なかなか人に心を開けない。
言いたいことがあっても、どんな反応が返ってくるか怖くて言えない。
少なくとも、今より悪い状態になれば、仕事に来ることも
辛くなるから、穏便に何事もないようにして、やり過ごそうとする。
ひとりで、我慢することもある。
仲のいい人に、愚痴をこぼすこともある。
それで終わっていけばよいけれど、その状況がずっと永遠に続くとすると
かなりのストレスになる。
何か、変わることがないと、なかなかそういう状況を打ち破れない。
私の職場は3人でチームを組んで仕事をしている。
シフト制で休みを交代でとる。常時2人体制で、一人は休みか会議や研修、または
他の店に応援に出たりで、不在となる。
いろいろな要因で、メンバーの間がぎくしゃくすることもある。
言いたいことを言い合えず、問題が起きているのを見ようとせず、避けて、ふたをしても、
お互いを信じあえないと、職場で1日中2人きりになるわけなので
非常にやりにくい。
しかも、その2人で協力しながら、最高のパフォーマンスで、お客様のニーズに
的確に応える対応をしなければならない。
シフトが変われば、同じお客様を、別の組み合わせの2人または、1人で対応するので
チームの3人で、協力しながら、連絡を密にとりながらの対応が求められる。
お互いを思いやりながらも、正確に状況を伝え、的確な判断をしなければ
ならないので、協力できる関係が何よりも大切になる。
意見が違っても、遠慮なく言い合えるかどうか、判断については自分の
考えを根拠を含めて表明できるかどうか、そこで、どの判断をするかを
互いに了解しあえるかどうか。チェック漏れがないかどうか、手続きに
不備はないかどうか、自分以外の人にも必ずチェックしてもらって
チームとしてのベストの仕事をする。
なかなか3人が顔を合わせられる日が作れないのが実情だが、
月に1日か、2日、3人揃うときは、必ずミーティングをする。
日頃できない直接3人での話し合いをする。日常のルーティンワークで
気になっていることなども議題に挙げる。
それとは別に、どうしても互いに言いたいことが溜まってくると、
飲み会をする。仕事の場では言い出せない、お互いへの気持ち、
気になっていること、嫌だったこと、うれしかったこと、近頃の思いなど。
勇気を出して話合ってみると、ほんとうに勘違いや、思いは、すれ違っていたということが
ある。相手のせいだと思っていたことが、誤解だったり、こう思っているのだろうということが
実は、全然違う思いがあったりと、見方が変われば、こうも違うのかとも改めて
気づかされる。
2月末が、年度末の仕事なので、先日、期末ということもあり、飲み会を開いた。
お互いの思いを表明しておく必要があったからだけれど、盃が進むうちに
互いの本当の気持ちを伝え合うことができた気がする。
キャリアも、性格も、それぞれの家庭環境も、年齢もさまざまな3人だけれど、
少しずつ本当の気持ちを伝え合ううちに、チームっぽくなってきた気がする。
互いの足りない部分を、補い合って、それぞれの持ち味を生かしながら、
成果を上げていけるような仕事のチームとして、これからだと思う。
ぎくしゃくしていたときは、「もう、ここを続けていくのは
厳しいな。」と思うこともあったのに、今は、忙しくて仕事も多いけれど
仲間と一緒に仕事ができることが、ちょっとうれしい。
人は、人と関わりあって行く中で、仕事のやりがいや、面白さを
見出していけるのだと思う。
思えば、若いころは、仲間という言葉は、言葉の意味としてしか
認識していなかった気がする。あれから何十年・・・いろいろな
人とのつながりやかかわりを続けてくるうちに、「仲間」という言葉の
持つ響きが、あたたかさ、安心感、頼もしさ、心地よさなどを実感として
伴うようになってきたように思う。不揃いでいながらも、信じあえるつながり。
これは、私にとっては、大きな変化なのかもしれない。
ひとつ、これに気づいたことは、自分の世界が広がったような、
しあわせなことだと思う。感謝したい。
変化を恐れず、仲間として在れるように、私のできることを
していきたい。
変化が必要なときは、相手にこちらからかかわって行く勇気も
必要かもしれない。
 

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