緑の光

  加齢のせいか右目が飛蚊症になってしまい、小学生の頃の盲腸以来の手術となりました。眼科の先生は、「出血しているところにレーザーを照射して焼くだけで、ごくごく簡単な手術だから」と説明してくれました。別室で再度看護士から、「あなたはまだ早期発見だから手術もすぐ終わるけど、先生が指示した方向を必ず見てね。動くと関係ない場所にレーザーがあたってしまうからね。」と言われ、飛蚊症と手術についての説明書きを渡してくれました。

 私自身は引っ越した関係で今回初めて診療してもらった眼科でいきなり手術を受けることになり、手術の日が近づくにつれて説明文を読んではみましたがなんだか不安がモコモコ湧いてきました。
 手術当日は目薬で瞳孔を広げ麻酔をしつつ、2時間待ってやっと治療室に呼ばれました。先生に私の緊張が伝わったのか、「出血部分の穴の大きさは変わっていないから、手術は5分くらいで終わるよ。」また機械を指し示しながら看護士から「ここにあごを乗せて、ここをしっかり掴むと少しは楽にできると思うわ。」とアドバイスがありました。ドキドキしていた私はその言葉で少しだけ落ち着きました。
 ところがその後先生から、「今日は当初1箇所だけだったけど、もう一つみつかったからそっちもやりましょう!」という言葉があり、これは5分では終わらないかも・・・とまたなんだかいやぁ~な気分になりました。
 そうこうするうちに、いきなり目の前に”緑の光”が飛び込んできました。頭の中で<これがレーザーの光なんだ>と思ったのですが、それがパシャパシャと次から次へと目の前に広がります。小さな緑一色の打ち上げ花火が目の前で何度もあがっている感じです。頭の中では看護士の言葉を思いだして先生の指示どおりの場所をみつめていました。
 
 その時看護士から「あごがひけてるからうまくあたらないわ。」と言われ自分がしらずしらずレーザーを避けようとしていることに気づきました。再度あごの位置を確認してまた照射が始まりました。
でも麻酔で感覚がないせいか、その時自分の右目がちゃんと開いていてレーザーがあたっているかわからなくなり、一生懸命眼を見開こうと試みました。しかしそれがかえって眼を動かすことになったようで、今度は先生から「眼が動く、眼が動いてるよ」と言われ、慌てて真っ直ぐ前だけにじっと意識を集中しました。特に激痛があったわけではないのですが、そのうちなんだか頭の奥の芯のような部分が痛いというか気持ち悪いというかなんとも奇妙な感じとなりました。ちょうどその時先生から「はい、終わりましたよ。」と声がかかり、緊張がどぉ~~っと解けました。
単に緑の光をイスに座って浴びただけですが、あぁ~疲れた!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。