大河ドラマ好き
わたしは大河ドラマが大好きです。
小学校3年生の時に「国盗物語」を見て以来、2,3本を除いてほとんど欠かさず見てきました。
子供のころは描かれているものはすべて史実に基づいていると思い込んでいました。やがていつのころからか、ドラマには、制作側の意図があることを意識し始めました。とはいえ、その意図は、従来通りの人物像で大差なく描かれている感じから抜け出ることはなく、演出や切り口の違い程度にしか感じていませんでした。
しかし、「篤姫」を見たとき、歴史の表舞台には出てこないけど、「想像だけど大奥を家庭ととらえたら、どう?」というファミリードラマ仕立ての制作側の意図を、興味深く受け止めました。「そう、ドラマだよね」と強く意識させられたのです。今わかっている史実を膨らませて、現代の視点でストーリ-を作ってみたらこんな風になったということが面白く、「史実に基づいているの?おかしくないか?」という思いはわきませんでした。私は、歴史をいろんな見方で想像してつくられた「物語」を受け取りたいと思っていて、歴史が好きというよりドラマが好きなんだと思ったのでした。
今年の「八重の桜」は、私に新しい視点を知らせてくれます。私は、今まで会津をほとんど知らなかったし、興味がありませんでした。そこを考えてみると、自分がいかに物事の一面を知って満足しているか、勝手に白黒、勝ち負け、正義と悪をつけているだけなのだということも知らされて、今ドラマを見ながら「へー・・・」というリアクションが続いています。そしてイケメンぞろいの役者さんにうっとりしつつ、幕末・明治という時代を、教科書でならう有名な人物以外の人がどんなふうに生きたかの物語にわくわくしています。
今、もうひとつ、好きな番組があります。Eテレでやっている坂本龍一の音楽番組で「スコラ」というものです。先週までは映画音楽についてでした。映像に音がつくことで、見え方が全然変わること、今映画につけられている音が、どんな歴史をたどってきたかなども知ることができました。現役の音大生が、実際に音をつける体験的な学習をするところも見られます。
どんな音をつけるかは、監督の映像に込められた意図を音楽家がどのように解釈したかで変わり、映画やドラマは、映像担当者と音の担当者のコラボ作品なんだなと思いました。この番組は最後に坂本龍一が、いろんなアーティストと映画音楽を聞かせてくれるのも魅力です。これを集めたCDがあったら買いたいぐらいです。