ありがとう

クリスマス連休はもちろん、 年末年始は、特別な休みもなく、三が日も、交代シフトで仕事をしたので、
さすがに、心身共に疲れる。
世の中のほとんどの人が、仕事を当たり前のように休んで、
初詣、初売り、家族で集い、新年を迎えて祝っている時期に、
それを目の当たりにする、大型ショッピングモールでの勤務が続くと
精神的にも疲労感が倍増する気がする。
昼休みも、フードコートは満員御礼、レストランは長蛇の列、
ドーナツショップの片隅にやっと席を見つけて、簡単なランチの日もあった。
やっと今日は休みで、そんな疲れも癒したい気分なので、
いつも行きつけの、家の近くの美容院に行ってきた。
年末から、時間が取れず、美容院にも行けないまま、
新年を迎えていたので、顔なじみの美容師さんも心配しているんじゃないかと
思ってみたり・・・
そこは、もう10年以上のおつきあいの美容室。
知人の紹介で、お邪魔したのが始まりだが、オーナーである女性美容師さんは私と3つ違いの
まあ同世代。
共通する知人もあったせいか、最初から、親しみやすく、
それ以来、ずっと通っている。
自然派の毛染めをじっくり時間をかけてしてもらえるので、髪の傷みやすい
私にはありがたい。
そこは、オーナーひとりでやっているので、完全な予約制、
いつ行っても、その美容師さんだけなので、くつろげる空間で、おしゃべりもし、
好きなファッション雑誌も読み放題。
ときには、頭や、肩のマッサージもしてくれる。
そんな居心地の良さで、ちょっと近所の友達の家におしゃべりに行くという
感覚で、ずっとおつきあいをしてきた。
今日も、「どうしますか?」「う~ん、この髪型(ワンレングスボブ)って、長くしすぎない方がいいよね」
「そうねぇ」「もう少し短い感じにしたいんだけど」「このくらいね」と、いつもの感じで仕上げてくれるのが
わかるので、やりとりも、鏡を見ながら迷いながら、あれこれオーダーしたり、質問したりできる。
流れている音楽も、60年代~90年代のポピュラーソング、お互いに曲の思い出などを
話したり、料理のこと、ファッションのこと、テレビドラマのことなど、たわいもない話をして
いい時間を過ごす。
以前には、息子の結婚式の当日、私の母の髪をセットするのに、特別に早朝からお願いしたこともあった。少し、物忘れのひどくなった母とも、上手にやりとりして、晴れの日にふさわしく華やかに
セットをしてもらえて、母も大喜びだった。
オーナーによると、そのお店は、地域のご老人の方も、多く利用されているようすだった。
気取らない、オーナーの人柄で、いまどき風でもないシンプルなお店なので、敷居が高くなく、
入りやすいからかと思う。
80歳以上のお客様もあるということだった。
今日も、いつものように、のんびりさせてもらって、きれいに髪を仕上げてもらった。
いつものように、会計をしたところ、「実は、今月末で、ここを閉めることになりました。」とのこと。
一瞬、びっくりして、目が泳いだ気がする。言葉にしなかったが、経営上のことだろうと思う。
「あら、そうなの?じゃ、今日が最後になるのかしらね。これからどうするの?」
まだ、今後のことは考えていないという、いずれは自然派の同系列のお店に勤めることに
なるだろうと。
「勤め先が決まったら、教えてね。」「長い間ありがとう、お元気で」 と店を後にした。
帰り道、「これからどうしよう・・・」とあらためて、ひとりで思った。
馴染みの場所がなくなるっていうのは、なんともさびしいことだ。
自分が、いつもは、自分で、あるいは、家族に仲間に支えられ、生きているとは
感じているが、仕事仲間でもなく、友達でもないが、こうした、馴染みの知人にも
支えられていたんだなあと感じた。
また、新しい場所で、活躍されることを祈りつつ、再開できる日を楽しみにしたいと思う。
ありがとう またね。


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