頂上の景色
夏休みだからと言って、山に行ってきたわけではない。
頂上を目指す、山登りにたとえると・・・
何かを求めて、たとえば、ゴルフの上達。目標スコアをめざして、努力すること。
練習し、コーチについて習い。本を読み、テレビでも勉強し・・・プロの試合を見学もして、何度も
挫折をくりかえしながら、だんだんにわかってきて、それにつれて、力もついて、うまくなる。
スコアもまとまるようになり、自信もついて、調子のいいラウンドに、思いがけなく、ベストスコアが
出せたりする。
これまで、どうしても、失敗の多かったことが、なんとか、できるようになり、思うように
スコアになってくれて、最後まで、崩れずに、気分のいい結果をだせる。
そんな経験をすると思うこと。
ああこれが、初めて見る、景色なんだ・・・
これまで、何度も登頂にトライして、なかなか登り切れずにいたのが、初めて
目標の高さまで、登れた。
その景色は、初めてで、これまでは、見ることのなかった景色なんだと感じる。
これまで、ハラハラしながら、登ってきた道を思うと、
自分でも、頑張ったなと思えるし、天候にも恵まれ、周りの助けも大きかったなと思えたりもする。
そこで見る景色は、今までとは違った、曇りのない、不安のない、安定感や、自分への自信を感じる。
あせらない気持や、ある程度、自分がわかったからこそ、自分のとっての不充分な点についての
他者からの指摘も、さらなる自分の飛躍のためと、素直に聞ける。
以前だったら、かなり傷ついてしまい、なかなか受け入れ、認めるのに時間がかかったのだが。
今は、じっと耳を傾け、じっくり吟味して、納得いって、受け入れられるようになった。
これも、ある程度の高地に来られたから・・・
そういう、心境の変化を生む、景色だ。
ここまで来て、はじめて、見える世界がある。
そんな気がする。
これまでも、目には映っていたのだろうが、心で見えていなかった。
ここから見ると、はっきりと、くっきりと、見えたり、
わかりやすく見える。
求めても、なかなか見えるものではなかったし、登らずに、景色を望んでも、
まったく、わからないものだった。
雲に隠れて、まったく、視界がない状態のこともあった。
何をどうすればいいのか、どう登って行ったらいいのか、道しるべをたより、ガイドブックを
片手に、どんなに努力しても、なかなか、山道が見えなくて、本当に途方にくれたこともある。
それが、少しまえから、視界が良好になった。
景色が見え始めた。
おかげで、霧が晴れ、まだまだ、目標は遠くかすんでいるけれども、なんとか、登りをすすめて
いけそうな感じがしてきた。
途中、なんどか、もう、山登りはやめてしまおうかなと思ったことも、また、2年ほど、休んだことも
あったけれども、久しぶりに、登りを再開して、同じように、懸命に山登りをしている集団に接して、
私も、また、コツコツ登りを始めようと言う気持ちになった。
頂上は、実は、どこまで行ってもなさそうな、エベレストよりも高い山なのだけれど、
仲間の助けをかりながら、多くの登山人と関わりながら、まだまだどんどん登って
行けたらいなと、思う1日でした。
本当は夏は海が好きなんだけどね。