後ろ向きに馬に乗る

 そのむかし、と言っても、10年は経ってないと思うけれど・・・
恩師の書いたネット上のエッセイの中で、紹介してあった本のタイトルだ。
興味が沸いて、取り寄せて読んでみたけれど、その時はあまりピンと来なかった。
ところが、このところ、ちょっと自分の感じ方に変化を感じるようになってから、
また、この本を読み返してみたくなってきた。
まだ、ちょっと手にとって、パラパラ拾い読みの段階だけれど・・・
その本の内容はさておき、私の感じ方の変化について、少し書いてみようかなと思う。
よく、「物事は、相手の立場に立って考えてみることが大切だ」という。
相手の立場に立ってみると、自分だったらこんなふうに感じるだろうから、配慮しよう。とか、
思いやりをもって、接するように気をつけよう。とか、
そういうのが、普通だし、全部だと感じていた。
人と付き合うのに、大切なこと として、昔から、学校でも、親にも、周りにも言われてきた
ことのように思う。
でも、でもだ。どうも人というのは、自分とおなじ感じ方をするとは限らない。
全然反対の感覚を持つ人もある。好き嫌いも違えば、どういう扱いを好むかも、
どういう言葉を好むかも・・・。
そう思うと、思いやったつもりが、相手に失礼だったり、褒めたつもりが、馬鹿にされたように
受け取られたり、コミュニケーションのすれ違いというか、齟齬が起こることで、関係が悪くなったりも
する。
これまで、どちらかというと、思考(意識)の部分で、人を思いやってきたところのある私は、
少し、発想の転換というか、そういうときに、あまり意識をしないようになった。
普通に感じるままに任せて、自分のしたいようにふるまう。相手にもそうする。
相手の立場にたって、などとは思わず、「こうしたいなぁ」と気の向くままに、「こうしてもいい??」
と相手に一応確かめて、するようになった。
やるべきときにも、浮ついて動き出さず、というか、動き出せずのまま、じっとしていたり、
じっとしていると、誰かが、手をさしのべてくれて、楽だなぁと思ってみたり。
これまでと、どういうのか、パキパキしたテンポを、ちょっと鈍臭くしてみたら、
これが、具合がいい。
これまで、馬は前向きに乗るもの と思い、必死で乗り方を習ってきたような、教科書通りの
操作の仕方?操り方を、マスターするべく・・・
だが、それでは、見えない景色や、味わえないリラックス感があることに、気がついた。
これまで、あまりしてこなかった自分のやりようが、あんがい、世界を広げてくれる。
そのことに、気づいたことは、大きな変化だし、収穫かもしれない。
学んだ知識や、人に言われたことを頼りにしていても、なかなかうまくいかないことが、
そのときの、自分の具合に正直にあることで、意図しない形で、人とつながれる、関われるんだと
いう喜びや、面白さに気がついた。
そうなってみると、これが、おもしろい。
これまでと、真逆なかんじさえ、湧いてくる。
苦手だった人が、とても親しい暖かい人に思えたり・・・
少し前なら、迷惑な・・・と思っていたところ、今では、自分にとって学ぶきっかけを与えてくれて
有難い、感謝。と心から感じるようになったり。
変だな、私、最近・・・と。
ちゃんと前向きに乗ることを学んだ上で、後ろ向き、曲乗りにも挑戦してみたい。
                                                   ruko


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