12月の例会

昨日23日は、今年最後のSeedsの例会でした。

今月は、「こころの科学」192 グループの力より、『青年期・成人期の高機能広汎性発達障害をもつ人とグループ』について、各自が読んで集まり、担当者が段落に沿ってレジュメにまとめ、内容を確認をしたうえで、話し合いをしました。

障害をもっていることを知らずに大人になる人たちがあること。障害のある当事者と、定型発達(障害のない人)の人とのグループでは、互いの感じ方の違いが、話され、共有され、お互いの理解がすすみ、当事者にとっては、どうすれば、定型発達の人との関りにおいても相手を理解しそれにあったコミュニケーションの工夫ができるなど、適応能力を高めることができること、また、相互の対比から、それぞれにとっての自己理解が進むということが、述べられていました。

特に、印象に残ったのは、つぎの当事者女子の発言。

モテ系女子は、『すごーい』を多用するらしい、誰かが『すごーい』って言ったら、周りの人も『すごーい』ってなごむ。伝わるらしい。そのときにどこが?とかなんで?とはならないらしい。謎!

という記述。

定型女子いわく、たしかに、『すごーい』『かわいーい』『そうだよね』と本当にそう思ったかどうかには思いはいかず、その場かぎりで、盛り上がることが多いよね。

仲良しという感じを持ちたいし、情報共有ではなく、共有することが大事なんだよね。と。

当事者女子は、今は、『かわいいね』と言われたら、この人はかわいいと言って、私と共有したいのかな、それはありがたいことだから、共感した方がいいだろうと思って、『かわいい』とは言える。その人が私と仲良くなりたいと思っているだろうことに共感することはできる。アスペ同士だと、『思ってもいないことを言うのは嫌だよね』と共感することはある。

空気を読むことに極端に神経質になる女性会社員のドラマが今年あったが、生きにくさを感じているのは、当事者なのか、定型者なのか、どちらかとは決められないなと思う。

多様性の時代。さまざまな特性を持った人間同士が共同し、協働して作っていく社会を思うと、いろいろな人が入ったグループ体験から、得られる共感や理解はそれぞれにとっての、生きる力につながっていくのかもしれないと感じられる章でした。

そのあと、1月の新年会の会場の予約報告、次の文献の候補の決定などをしました。

次回例会開催は、来年、1月19日です。

みなさま、今年も大変お世話になりました。

いよいよ年の瀬ですが、よいお年をお迎えください。