10月例会(11月3日に実施)

例会では、前回に続いて「7つの習慣」から終盤のところを読み進めました。
第三部の最後「第六の習慣」と第四部。これで分厚い本も読み終わりです。

「7つの習慣」は、正しい原則に基づいた、私たちの生活や人間関係の効果性を向上させるアプローチである、と著者は述べています。私たちが人と関わり、自己成長していく段階で、最初は肉体的にも精神的にも知的にも依存された状態から、自立の段階へと向かいます。主体性を発揮したり、目的を持って始めることができ、何事も重要事項を優先することができるような人格形成がなされ、自立していくのです。これがこの本では「私的成功」という領域として位置付けられています。第一から第三まで、「主体性を発揮するー自己責任の原則」「目的を持って始めるー自己リーダーシップの原則」「重要事項を優先するー自己管理の原則」です。そして、その次の段階として、「公的成功」という領域が位置付けられています。チームワークや協力、効果的なコミュニケーション、相互理解、相互依存の領域です。第四~第六までありますが、先回は、第四「Win-Winを考えるー人間関係におけるリーダーシップの原則」と第五「理解してから理解されるー感情移入のコミュニケーションの原則」まで読んで終了しました。
今回は、第六の習慣「相乗効果を発揮するー創造的な協力の原則」と第七の習慣「刃を研ぐーバランスの取れた自己最新再生の原則」そして、まとめの部分とも言える「再びインサイド・アウト」を読んで、7つの習慣を読み終えました。

第六の習慣は、人生において最も崇高な活動であるとして、違う要素が活かされ合うことによって、各部分の和以上のものになる相乗効果について語られています。要するに一人ひとりが活かされたグループの持つ力を語っているものです。違いが活かされ、場合によっては、考えられていたものよりも素晴らしい創造的なものが生み出されていくことを伝えています。ある人の勇気ある誠実で率直な発言が、相手に安心感を生みだし、その人もまた誠実で率直な応答になるという、まさにTグループで体験しているようなことが文章化されていると感じました。また、相乗効果の妨げになることの話では、カート(クルト)・レビン(レヴィン)の場の分析が出てきたりして、私たちには身近に感じられるものでした。

第七の習慣は、ほかのすべての習慣を可能にするものとして語られています。肉体的側面、精神的側面、知的側面、社会情緒的側面を最新再生し、バランスよく伸ばすことが第七の習慣の目的です。肉体・精神・知的の3つの側面は毎日の私的成功です。第四、第五、第六の習慣を成功させるのは、主に情緒的側面であり、自分の内的安定性と自尊心です。再新再生の四つの側面は深い相互関係にあるため、どの側面で刃を研いでも、「7つの習慣」を実行する能力が高まり、刃を研げば研ぐほど(第七の習慣)、残りの六つの習慣すべてを再新再生させ、さらに高いレベルに引き上げることになると考えています。再新再生とは、螺旋状の上向きの成長、変化、常なる改善の良い循環をつくり出す原則であり、またそのプロセスであり、この循環に沿って有意義かつ一貫した進歩を遂げるためには、もうひとつの独特の性質再新再生である良心を考える必要もあると述べています。そして最後は、成長を続けるためには、私たちは学び、決意し、実行し、さらに学び、決意し、実行し、そしてなおも学び、決意し、実行しなければならないと言っています。

再びインサイド・アウトでは、刺激と反応の間にスペースがある。そのスペースをどう生かすかが成長の鍵である。 自分の反応を選択する自由を自分はもっており、自分自身は周りに対する刺激になれるし少なくとも 影響を与えることができると語っています。そして、世代を超えて生きること、流れを変える人になれることをピックアップしています。最期は個人的な追記として、TS・エリオット の「我々は探究をやめてはならない。我々のすべての探究の最後は初めにいた場 所に戻ることであり、その場所を初めて知ることである=神の力、存在を知る」で結んでいます。

議事では、次の文献を「ナラティブ・プラクティス 会話をつづけよう」金剛出版に決定し、11月のSeeds企画「自由に語り合おう」の内容詳細(コンセンサス実習)や担当の仕方について話し合いました。会場は東別院の会議室をお借りして、研修スタイルで行うことも確認されました。