7月の例会

例会では、前回に続いて「7つの習慣」から第3部を読み進めました。
4部構成ですので、後半部分にあたります。

冒頭から余談ですが・・・、この本は厚さ3センチのハードカバーなので、分厚くて重い本です。持ち歩きにはちょっと不向きで、これまで取り上げた本の中では重量級。
重さもさることながら、そうかもう半分以上の内容を網羅したことになるわけ・・です。

ここでちょっとおさらいをしておきます。
「7つの習慣」は、正しい原則に基づいた、私たちの生活や人間関係の効果性を向上させるアプローチである、と著者は述べています。私たちが人と関わり、自己成長していく段階で、最初は肉体的にも精神的にも知的にも依存された状態から、自立の段階へと向かいます。主体性を発揮したり、目的を持って始めることができ、何事も重要事項を優先することができるような人格形成がなされ、自立していくのです。これがこの本では「私的成功」という領域として位置付けられています。ここまでが前回の内容です。

そして、その次の段階として、今回の内容の「公的成功」に入っていきます。
チームワークや協力、効果的なコミュニケーション、相互理解、相互依存の領域です。
人間関係をつくり、その関係をより良いものに変革していく時、「信頼」をどれだけ相手に預け入れするか、信頼という財産を作っていくかが大切だということ。

本当に「相手を理解する」「「小さなことを大切にする」「約束を守る」「期待を明確にする」「誠実さを示す」「誠意を持って謝る」などです。なんとなくやっている・・・のではなく、自身の行動の在りようが問われるのです。

どれも言うは易しですが、自分を信じ、そして良心を信じてやればできそうなキーワードです。
その中でも私が特に意識したいと思ったのが「期待を明確にする」です。
日常的に、自分の期待、相手の期待、チームの期待は、あいまいで語られないことが多いと感じます。あえて語られない雰囲気もあったりして事が進んでいきます。気づいたら、問題の根本はそこだったと言うこともあるなど、ここはしっかり意識して目標や期待を共有していくことが大切です。
場を見る力とも言えますが、そんな風にさりげなく、でもしっかりと意識化でき働きかけできるメンバーの一員でいたいと思うのです。

さらにもう一つの内容は、人間関係におけるリーダーシップにはWin-Winの考え方が原則であると言うこと、今回取り上げた第4の習慣のテーマです。
Win-Winは、すべての関係において、常に相互の利益を求めることで、お互いに満足できる合意や解決策を打ち出すことを目指します。お互いの持っていた案に固執することなく、全く新しい第3案の存在もあるという可能性も信じつつ、より良い方法があるかもしれない、ということを確信するお互いの関係と言えるでしょう。

自分のこれまでの経験や出来事の中で、その関係性は、Win-Win でしょうか。Win-Lose? Lose-Win? Lose-Lose?そんなことも考えてみるといいでしょう。

最後に第5の習慣として、理解してから理解されるというテーマも取り上げました。
問題解決に直面した時、あるいは人間関係の構築にはそれなりの時間とプロセス、法則があるということ。相手を本当に理解する姿勢とそのための時間も必要で、相手を理解してこそ、理解されるという見方です。
私たちは、自分中心の価値観で物事を捉えがちです。その自叙伝の視点は一度横に置いて、相手中心の傾聴を試みることが提案されています。話の内容より、どう感じているかに注意を向けて、自分の言葉に置き換えて伝え、同時に感情も反映させていく傾聴です。
ここにテクニックや方法はなく、その人の在り様が大きいということも、私たち自身どうあるべきか問われています。

誠意を持って相手を理解するという姿勢は先に述べたWin-Winの扉を開くことにもなり、一人ひとりの秘めた力を大切にしながら、互いの違いや多様なところもコミュニケーションや人間関係を作っていく上で、妨げになるのではなく、相乗効果への踏み台になるということに、とても励まされました。

この文献も次回、10月で終了となりますが、ラストランに向かってもうひと頑張りです。

議事では、次の文献の候補について確認し、11月のSeeds企画「自由に語り合おう」の内容について話し合いました。昨年の開催が好評だったこともあり、会場を東別院の会議室をお借りして、研修スタイルで行う予定です。