ブロックモデルでの学び

Seedsのメンバー何人かで、

ラボラトリー方式の体験学習を用いた人間関係の授業を

何校かの看護専門学校で実施させてもらっている。

 

当然のことながら、学校によってずいぶん雰囲気が違うし、

昨年ともまた違うし、学年の差もあったりする。

社会人を経て、再度看護専門学校で学び直す人もいるし、

少数派だが、男子学生もいたりいなかったりする。

 

また、やる気をもって、

人間関係についてや自分自身のあり様を考えようとする人が多いと、

私たちも楽しいし、より充実した内容を伝えたり、

学生の発言から学ぶこともたくさんある。

 

その一方、この場をやり過ごすことに一生懸命で、

人との関わりを考えたいと思っている人のやる気をそいでしまうような態度の人が多いクラスもある。

こちらもモチベーションを高くもって取り組むことが難しい。

でも、限られた時間でできることをするしかない。

 

行く先々で、同じようなことをする日でも気持ちが揺れる。

 

自分の力のなさを棚に上げ、少し愚痴ってしまいましたが、

先日、ある学校で実習「ブロックモデル」を使って、

リーダーシップのことを学んでもらいました。

ブロックで作られたモデルが、すぐには見えない場所においてあり、

それと全く同じものをグループメンバーとともに再現するという内容です。

それをやっていくにあたってはいくつかルールがあります。

モデルは一人でしか見に行けなかったり、

作ることを決めたらモデルを見に行くことができないなど、です。

そうして点数化したものをグループ間で競い合います。

 

やっていく過程で担当する部分を分担しようという話になる場合が多いのですが、

分担することは効率があがるという良い点とそれに伴うリスクもあります。

 

たとえば、分担するということはその部分についてはその人にまかせるということで、

まかされると責任が生じます。

自分一人でやるのは、なんとなく心ぼそかったり、

担当者によっての仕事の出来具合や時間差ができたりします。

そうしたものを含めてどのように互いが仕事を十分にやりつつ、

サポートしあえるか、なかなか難しいものです。

 

ある学生が分担することはまかせるということで、

それは、その人を信頼することだと言っていました。

なるほどなと思いました。

しかし、それはどういう意味で言っているのかは聞けませんでした。

また同時に、どのように信頼するかが問題だなと思いました。

その人を信頼し、まかせたからには口出しは一切しないのか、

気づいたことは自由に言い合いながら、

担当者の仕事をとってしまわないような配慮ができるかということだったり、

担当者が不安であれば、ダブルチェックのシステムをつくる提案をするなどということも必要でしょう。

また、分担したものを一つに統合する全体が見えている人の働きや、

連携を探る行動ができる人など、があります。

 

私たちの日常でも、人と一緒に一つの目標に向かって動く時、同じようなことが起こります。

事柄が大きなものになってくると、特に口出しをしないということになる場合も多々あります。

 

どうしてだろうと思います。

その人のことを信頼することと、口出しをしないことは一致するのか。

個の持つ力を十分に発揮してもらいつつ、

一緒にやることのメリットも使いたいし、

特に私は、一緒にやり遂げた充実感も共有したいので、

口出しせずにはいられないけど、してはいけないなと思うときもあります。

そこに見え隠れするのは、そのグループの関係性で、

どんな上下関係や好き嫌いが存在するのかによって違うなと思います。

 

でも、そこに働きかけていくことは本当に大変なこと。

だからこそ、何ができるのか、知りたいし、

良い方向に変わる楽しさを実感したいなとも思います。

 

学生さんの一言でいろいろ考えさせてもらいました。

そんなことをどの学校でも一緒に考えたいけど、

これがなかなか難しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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