七五三祝い

ハロウィンとクリスマスの間の七五三は、あまり騒がれなくなりました。
該当者が一部なのと、11月15日は祭日なわけでもなく、この日にみんなが行うというよりは10月11月の週末で皆さんが都合に合わせて行っているからでしょうか?
でも記念日好き、写真好きの若者家族には、家族の節目の大きなイベントのように思います。経済効果を考えても、なかなかのものだと思うのですがどうでしょうか?

我が家には3歳の女の子の孫が2人いますから、今年は11月の週末の何度かが七五三予定で埋まっています。この三連休もその一つで、雨で新幹線が止まってしまう中、東京に行ってきました。
可愛い孫の成長を祝う為なので、少しぐらいの苦労は何でもありませんが、準備から当日、片付けなどを考えると、かなりの労力であることは間違いありません。
それでもザ昭和の私には、子供の無事の成長を祝う七五三は、それなりに意味深いものなのですが、この意味を知っている平成の親はどれ位いるのでしょうか?

三歳女の子は「髪置き」五歳男の子は「袴着」七歳女の子は「帯解き」。今は三歳は男の子もやることが多いようです。乳児の死亡率の高かった昔は、三歳になることがとてもありがたいことだったようです。それまでは衛生面を考えて頭も坊主にしていることが多かったそうです。三歳になると髪を伸ばしだすので、そのお祝いが「髪置き」。「袴着」は男の子が少年と見なされ、この時から羽織袴を身につけるのです。「帯解き」は女の子が帯を締め始め、本式の着物に切り替える時です。帯が締められるようになると、一人前の人間として認められるのだそうです。全て和装が基盤になった考え方ですから、現代にはフィットしない話ではありますね。

それでも今も家族で神社に行き、ご祈祷をあげてもらい千歳飴をいただくのは変わりありません。小さな子供たちが着物や羽織袴で神妙に神前で頭を下げている姿は、滅多に見られる姿ではないので、それだけでも意味があるように思います。そして、そういった伝統的な行事よりも、今は意味があるのが写真撮影です。どんな行事でも前撮りというのがありますが、七五三も写真撮影は別日にする人も多いようです。この日は親もスーツや和装。滅多に見られないのは、子供だけではありません。父親のスーツ姿はまだしも、母親の着物姿もこの時しか見られないかもしれません。私も昨日初めて嫁の和装姿を見て、よく似あって綺麗だなぁと思ったところです。爺婆にとってはこちらも意味深いものと言えるかもしれません。

30年以上ぶりに七五三を体験して、子どもたちにとっては面倒な行事かもしれませんが、なかなか良いものだと思いました。日本の伝統行事として残っていくといいなぁと願っています。七五三祝いの私たちと遭遇した周囲の人も、迷惑をおかけしているのに、子供たちに優しい笑顔を向けてくださり、その体験も尊いものだと感じました。ありがたかったです。

まだ一人の写真撮影が残っています(ご祈祷は終わっています)。もう少し七五三という、日本の伝統行事を楽しむことができます。孫の成長を感謝して、家族で節目の時間を過ごしたいと思います。