うたと記憶
昨年、ユーミンの「宇宙図書館」というアルバムを買った。
コンサートにも行きたかったけど行けなくて、
最近たまたまTVでやっているのを見ることができた。
若い頃はユーミンの歌は私の人生そのものだったくらい大好きだった。
ユーミンの歌のような恋愛シーンにあこがれたり、
こんなデートがしたいなんて思っていた。
そんなことにはならなかったけど。
若い頃聞いた好きな歌は、今も心に響き、当時の記憶もよみがえり、
もはや私の懐メロである。
子どもが生まれてからは縁遠くなっていたけど、
久しぶりに「宇宙図書館」を聞くと、
大切な人を失った喪失感や、その思い出を大切にする歌詞だったり、
記憶にまつわる内容だったり、年月を重ねたカップルの心情だったり、
今の私の身近に起きることや感じていることにフィットして、
ユーミン、やっぱりいいなと思っている。
確かに歌唱力は落ちているとは思うけど、
コンサートの構成もストーリーテリングになっていて、
今と過去を行ったり来たりできるように私は感じている。
昔、親がTVで「思い出のメロディ」なんかを見ていると
何がいいんだかと思ったものだが、今はその気持ちがわかる。
聞いたことある歌をまた聞きたいというのは、老若男女同じだと思うけど、
年を経ると一層その思いが強くなるのは、思い出のせいなんだなと。
たくさん思い出があるって幸せ。